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坂井市文化財保存活用地域計画策定事業 古墳調査報告会が開催されました(11/6)

2020.11.09
  • 坂井市文化財保存活用地域計画
  • お知らせ
報告会の様子は、オンライン(YouTube)のアーカイブでもご覧になれます。
配信URL▶︎▶︎▶︎ https://youtu.be/dvPVSX17Z68

坂井市では、2019年度から3ヶ年で「文化財保存活用地域計画(地域計画)」の策定に取り組んでおり、UDCSは市からの委託を受けて地域計画の作成業務を担当しています。
この計画は、地域に所在する未指定文化財を含めた多様な文化財を総合的に調査・把握し、所有者や行政だけでなく民間団体をはじめ多様な主体の参画をいただきながら、積極的な保存・活用を推進することを目的に策定するものです。
地域計画において、主要な柱のひとつとなるのが古墳時代の歴史文化です。
11月6日(金)、調査を担当した花園大学考古学研究室から、古墳分布図の作成と現地踏査の結果を報告するとともに、今後の地域計画の策定や古墳文化をいかした地域づくりへの展望を語り合うため、鳴鹿コミュニティセンターで報告会が開催されました。


坂井市内の古墳といえば、東日本の日本海側最大級で越前最高位の古墳とされる、六呂瀬山古墳群(国指定史跡)がよく知られていますが、それだけではありません。旧丸岡町域では、東部の山麓、低丘陵上に広範囲に古墳が帯状に分布しています。そして、旧三国町域でも、公園として整備されている出世山古墳群をはじめ、雄島を挟んで南北に分かれて古墳群が分布しており、日本海を強く意識した立地は、越前平野と海上交通の接点としての重要性を反映しています。
継体天皇を輩出した背景となった力を有していた丸岡町域の古墳群と、大陸とも繋がる海の玄関としての三国町域の古墳との関係性が明らかになることで、当地域の政治勢力の重要性の解明につながる可能性があります。高橋教授からは、世界遺産である百舌鳥・古市古墳群を参照しながら、大小の古墳「群」としての価値の顕在化や、公民学連携のまちづくりの重要性が指摘されるとともに、調査を担当した学生さんからは、今後の継続的な調査の必要性や新たな古墳発見の可能性も指摘されました。
会場となった鳴鹿地区には六呂瀬山古墳群がありますが、参加された地元の方々も、これだけの古墳群があることはご存知なかったという声が多く、坂井市域の古墳群の重要性をより広く発信していくことの必要性が認識されたのではないでしょうか。
■主催 坂井市教育委員会
■協力 鳴鹿まちづくり推進協議会・UDCS アーバンデザインセンター坂井